キシリトールについて
2022/11/07
みなさんこんにちは、院長の石原です。
今日もいいお天気ですが、だいぶ風が冷たく感じる季節となりましたね。
今日は数年前にブームになりましたが、キシリトールについて少しお話したいと思います。
キシリトールってよく耳にしますがいったい何でしょうか?
キシリトールは、ソルビトールやマルチトールと同じ糖アルコールという甘味炭水化物の仲間になります。実はこのキシリトールは我々もよくしっている多くの果実や野菜に含まれています。例えば、イチゴには乾燥重量100g中に約300mgのキシリトールが含まれています。私達が普段ガムやタブレットなどのお菓子の形で口にするキシリトールは、白樺や樫などの木から抽出されるキシランヘミセルロースを原料にして、工業的に作られたものになります。
そしてこのキシリトールは、日本では平成9年(1997年)4月に食品添加物としてはじめて認可されました。しかし、それ以前から、輸液に含まれる糖質として10年以上も使用された実績があったので、人体にも安全であることがすでに知られていたのです。
ここでキシリトールが人間にとって安全なものであることがわかりましたが、なぜ虫歯の予防になるのでしょうか?
そもそも虫歯は以前にお話した虫歯菌(ミュータンス菌)が食べかす等の糖分を分解して酸を作り出し、歯の表面を溶かす(脱灰)ことにより生じるんですが、キシリトールの場合はこのミュータンス菌によって分解されることがないため、酸が産生されません。さらにキシリトールはミュータンス菌の増殖やプラーク(歯垢)の形成を部分的に抑えることがわかっています。
またキシリトールはカルシウムと結合して、歯の修復(再石灰化)も促してくれます。
またほかの糖アルコールと同様に、口に入れると味覚が刺激され、唾液分泌も促進されます。当然これも虫歯の抑制効果につながります。そして普通の糖にくらべると吸収速度も遅いため血糖値の急激な上昇がおさえられ、代謝するためにはインスリンを必要としないので、糖尿病の人が摂取してもそれほど心配ありません。このように甘いものだけど、虫歯にもなりにくく、糖尿病患者さんにも優しいことから急速に広がっていきました。
★キシリトールの働きのまとめ★
①虫歯の原因にならない甘味料
砂糖と違い、虫歯の原因となる酸を作らない。
②カロリーは砂糖の約75%
甘味は砂糖とほぼ同等なのにカロリーは約75%!
糖尿病患者さんにも優しい。
③歯の石灰化を促進
食事やおやつの後に適切にキシリトールを取ることでお口の中を素早く中和し、歯の石灰化を促進します。
このキシリトールとの上手な付き合い方ですが、
むし歯予防のためには、キシリトールが50%以上配合されているガムまたはタブレット5~10gを毎食後に摂取し、これを継続するとよいといわれています。ただしキシリトール配合であっても砂糖や水飴など糖類が含まれていることがあるので、成分表をよく確認する注意が必要です。
また当然ですが、プラーク(歯垢)自体を取り除くわけではありませんので、毎日のブラッシングは必ず行ってください。
回数やタイミングはあまり気にせず、“何かを食べたらキシリトールを摂る”というように無理なく出来る範囲で長く続けることがコツかもしれません。
また有名ですが、キシリトールを食べすぎるとお腹が緩くなることも…
キシリトールは体内への吸収が少ないためそのまま腸へ移動します。キシリトールは腸内細菌によって分解されると、キシリトールに結合していた水分が遊離し、大腸内容物の水分含量を増加させ、これが下痢につながります。
お腹が緩くなった場合は食べる量を少し調整して上手に付き合っていきましょう。
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